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こむづかしい話は時間のムダ、肩の力を抜いておつき合いください。

vol.08 2006.04.01

「コンパクト」イズ「クール」

06年の公示地価。商業地が東京、大阪、名古屋の3大都市圏で、住宅地が東京都で15年ぶりに上昇に転じたことが新聞で報じられた。国内の土地総額の約6割を占めるといわれる3大都市圏で不動産価値の下落に歯止めがかかる一方、地方圏は住宅地、商業地とも14年連続の下落。下落幅は縮小だが、大都市圏との二極化が進んでいるとのこと。
都心の高層マンション開発ラッシュにみられる都心回帰や超低金利を背景に投資資金が割安感から商業地に流れ、値上がりを後押ししたとのことです。大都市圏の資産デフレ解消が進めば企業の設備投資や個人消費が活性化するということになるのだが、多くの地方都市は地域経済の不振や中心市街地の衰退がより一層、深刻化。駅前一等地の商店街にシャッターを下ろしたままの店が並ぶ光景は全国各地で珍しくもなく、まったく地方は置き去り状態といえます。
そんななかでこの春も新社会人や新入生、新しい環境で暮らすこととなる人たちが多くいます。大袈裟にいえば、若い世代の人口移動が毎年、地方から都会へといやおうなく、くり返されていることになります。これらに晩婚化や非婚化によるシングルズを加えると大都市圏の単身生活者は年々増加の一途で、賃貸ワンルームや1DKのデザイナーズマンション需要も活発な動きをみせているようです。
このような都心の利便な環境に住まいを構えることができる単身生活者はインテリアや家電をはじめ生活まわりの小物にいたるまで、こだわりをもつ傾向があるようです。住居スペースが限られ、必然と部屋中のあらゆるモノが視野にはいってくるためか、存在感や生活クササを感じさせるモノを拒絶するのかもしれません。一般家電や洗剤容器にさえインテリアセンスをもとめる世代が確実に増殖されています。
こういったクール(かっこいい)な若い世代や団塊 jr. シングルズの嗜好をマーケティングする以前に彼等の住まうプライベートな生活空間を直視する努力が必要ではと考えます。限られたスペースの中、シングルベットの規格はこのままでいいのか、小さなシンクまわりにすっきりとキッチン用品が配置できるのか、シーズンオフのブーツはどこに収納できるのか。都心回帰は利便さとひきかえに空間的快適さを失いがちです。
元来、日本人はパーソナル家電や自動車、ホテルなどモジュールのコンパクト化には才能がある民族です。古くは龍安寺の石庭や茶室などにも言えることですが、ひとつの空間的文化です。現在こそ、この文化的視点が生活空間を彩るモノづくりに必要とされているのではないかと思います。
そしてもう一方で置き去り状態となる(?)地方に住まう高齢者に対する健康で快適な生活をよりゆたかなものにするモノづくりや新サービス開発の視点も今後多いに必要です。暮らしのゆたかさや快適さ、楽しさは都市も地方もひとしく享受されるべきです。
   


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