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なるほど! 売れる商品づくりのからくり、タネあかし。

「なるマガ」は私たちSEEDの商品やお店に対する考え方、モノゴトのとらえかた、お客さまを共感させる口説き落としのパッケージ法などを、わかりやすくご紹介いたします。
こむづかしい話は時間のムダ、肩の力を抜いておつき合いください。

vol.16 2006.12.01

個飲料化時代「1Lペットボトル」に学ぶこと

大手飲料メーカーが2004年に発売した1Lペットボトル飲料が、飲用習慣に変化をもたらしつつある。ことのはじまりはメーカーが行った、購買行動に関する消費者調査。家庭では家族それぞれが違う飲料を飲んでいるという「個飲料化」の実態。
飲用量が500mlでは少なすぎるし、2Lでは飲みきるのに時間がかかり鮮度保持が不安だし、持ち運びにも重すぎるという声があがったそうだ。
そこで紙容器の牛乳パックと同じ、1Lの内容量。個飲料化した消費者の飲用行動に適した飲みきれるペットボトル容量のコンセプトができあがった。また冷蔵庫での収納性にも配慮。「500mlペットボトルの高さ×牛乳1L紙容器の厚さ=内容量1L」の収納性と容量を両立させた1Lペットボトルが誕生した。
もちろん、売り場では500mlボトル商品の陳列棚に並べられ、飲用行動でも、家庭での個別飲用保存用途に加え、500mlでは物足りなかった部活学生の即時消費の需要も掘り起こした。その後、同業他社も同様の容器で追随し、1Lペットボトル市場が拡大しつつあるという。
ペットボトルが容器として利用され始めたのは1982年。ただ普及が進んだのは10年前の1996年、業界が行っていた500mlなどの小型ペットボトルの使用自主規制の廃止が大きい原因だ。廃止の理由の一つは翌97年からの容器包装リサイクル法の施行により、リサイクルが進むから、ということだった。結果、回収量は増えたが生産量も急速に伸び、大量消費、大量リサイクルの構図になっているのが現状。
現在、炭酸飲料やお茶など便利で軽いペットボトルは、私たちの生活に欠かせなくなっている。冬場には冷蔵庫に収納したペットボトルのお茶をレンジで暖めて飲んでいるといった、お茶っ葉ゴミの出ない家庭?も多いのではないか。OLやビジネスマンが通勤時やオフィスにペットボトル飲料を携帯し、小、中学生が水筒ではなくのペットボトル茶を学校に持参するなど、新しい飲用習慣がこれまで生まれてきた。今後、1Lの個飲料化適量?ペットボトル飲料のもたらすライフスタイルの変化から目がはなせない。
考えてみると、従来の容器容量は作り手側の生産性を優先させた容量設定が多かったともいえ、「1Lペットボトル」の出現は生活者の立場にたったことで新たな市場を形成することができたといった一例である。
このように新しい容量背景には生産性や構造面などのドラスティックな工業ファクターのほかに「習慣性」、「流通性」、「収納性」などのソフトファクターのマーケティングも大きな影響を与えます。このような飲食スタイルに起きた変化はきっと各業界商品の容量設定に「適量」という消費者視点に立った商品開発の可能性の広がりを予感させます。
   
ワンポイントアンケート
単身生活者の方にお尋ねします。適量を逸している容量設定と感じることが多い商品は?

[ アンケート結果 ]
風邪薬や整腸剤等の市販薬(錠剤数)  2Lペットボトル炭酸飲料
食品スーパーのお惣菜  パック売りの鶏卵  コーヒー豆パック



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